営業本部長からのメッセージ

10年後の未来を見据え
触媒と化学の力で
持続可能な社会に寄与する

執行役員/営業本部長/経営企画部所管

吉見 淳司 Atsushi Yoshimi

10年後のあるべき姿を考え、
「ビジョン2030」を策定

近年、社会を取り巻く環境は大きく変化しています。例えばAIなどのデジタル技術の活用によりDXが推進され、業務の効率化や自動化が急速に進んでいること。温暖化や環境破壊などの環境問題を始めとした様々な社会課題が浮き彫りになっていること。国連はそれらの解決のために、持続可能な開発目標「SDGs」を掲げており、企業の事業展開とSDGs目標の達成とのリンクが求められるようになってきています。

化学触媒や自動車触媒、燃料電池触媒など、触媒の開発・製造を手掛けている当社もまた、このような外部環境の大きな変化を受けて、改めて会社としての方針や目標を定める必要があると考えました。これから先、社会はどのように変化していくのか。来るべき未来に向けて、私たちは社会にどのような貢献ができるのか――。2020年、改めて「10年後のあるべき姿」について考え、経営陣はもちろん、すべての社員の意見を集約させて策定したのが、新たに掲げた「ビジョン2030」です。

財務基盤や経営基盤を強化し
触媒の更なる可能性を切り拓く

「ビジョン2030」では、「触媒の新たな価値を社会に提供し、持続社会の実現と地球環境保護に大きく貢献する」というビジョンを打ち出し、「財務の姿」「事業の姿」「経営基盤の姿」を可視化し、それぞれに目標を定めました。

当社が現在展開している事業は利益率が比較的高い状況にありますが、将来の更なる発展のための投資が必要であり、そのために強固な財務基盤を構築する必要があります。「財務の姿」では、「利益」だけを見るのではなく、「事業活動に対する投資の効果」も重視しています。各事業に適切な投資をすることで、利益の最大化を実現し、財務基盤をさらに強靭にしていくことを目指しています。

「事業の姿」では、SDGsに代表される社会課題と向き合っていくことを目標に掲げています。私たちの主軸商品である自動車触媒や化学触媒は、排ガス浄化による環境保全やCO2の削減などに寄与するものです。今後は、これらの事業を軸に据えながら、「社会課題の解決」という視点で新たなビジネスの創出に取り組んでいきます。

3つ目の「経営基盤の姿」では、「ビジョン2030」の達成に必要な環境や体制を構築していきます。社員一人ひとりが生き生きと働きながら、持続的にイノベーションを生み出せるような体制に変えていくことで、企業価値をさらに高めていきます。

SDGs目標の実現を目指して
果たしていくべき社会的使命

では、「ビジョン2030」に掲げた「持続社会の実現と地球環境保護に大きく貢献する」は、具体的にどのような姿を指すのでしょうか。

例えば自動車のエンジンは、従来の「内燃機関」から「燃料電池」へと移行しつつあります。「ビジョン2030」の最終年度である2030年には、燃料電池自動車は相当数の割合を占めるようになると予想されます。これまで当社は、ガソリン車及びディーゼル車用の自動車排ガス浄化触媒の開発・製造を手掛けてきましたが、今後はこれに加え燃料電池用触媒のニーズに応えていくこととなります。燃料電池自動車をより低コストで、かつ効率よく走らせるには高性能な触媒が不可欠であり、当社では高性能コアシェル触媒を開発し、これらのニーズに応えようとしています。

国連が提唱した「SDGs目標7」では、「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」を打ち出しており、従来のエネルギーに代わって再生可能なエネルギーを積極的に利用していくことが求められています。この再生可能エネルギーを貯蓄し効率的に運搬する媒体として注目を浴びているのが「水素」です。当社は「水素」に関連するビジネスを新規ビジネスの領域としてとらえ、展開を図っていく予定です。

一方で、当社は国連がSDGsを提唱する前から、自動車排ガス浄化触媒の提供を通して地球環境の保全に貢献し、サステナブルな社会の発展に寄与してきました。これは、今後も引き続き、取り組んでいく重要なテーマとして推進していきます。
これに加え「SDGs目標13」の「気候変動に具体的な対策を」そして、主にCO2の削減に関わる分野での当社技術の用途を開発し、新規ビジネスの創出にも注力していきます。

これから入社する皆さんと共に
当社の新たな未来を築いていく

社員にとって会社は、人生における一つの「舞台」です。私は、当社の社員一人ひとりに「エヌ・イー ケムキャットという舞台で、光り輝いてほしい」と心から願っています。もちろんそれは、これから入社する皆さんに対しても同じです。

私たちが学生の皆さんに求めているのは、チャレンジ精神です。最初はうまくいかないかもしれません。しかし、失敗を繰り返したその先に、成功が待っています。だからこそ、「こんなことをしたらどうだろう」と果敢にチャレンジを続けてほしい。「この化学触媒を、別の用途に応用できるかもしれない」「この仕組みを導入すれば、業務を飛躍的に効率化できるかもしれない」――皆さんのチャレンジが、会社の新たな未来を築いていきます。

「ビジョン2030」に掲げたように、2030年に至るまでの10年間は、エヌ・イー ケムキャットにとって「変革の10年」となることでしょう。この10年を、皆さんと一緒に歩んでいくことができたなら、これほど嬉しいことはありません。持続可能な社会の実現のために――触媒と化学の力で、社会に貢献していきましょう。