ファインケミカル触媒のご紹介
ファインケミカル触媒ラインナップ(一例)

- 各種水素化反応用触媒
- 各種アミノ化反応用触媒
- クロスカップリング用触媒
- 脱ベンジル反応用パラジウム触媒:CHOIS-5D
(5%Pdカーボン粉末(含水品)) - 選択水素化用プラチナ触媒:STAF-1M
(1%Ptカーボン粉末(含水品)) - 芳香環水素化用ルテニウム触媒:HYAc-5E S-Type
(5%Ruアルミナ粉末) - フロー合成反応用触媒
エヌ・イー ケムキャットが提供するファインケミカル触媒の特徴
- 反応物/反応液からの濾別が容易です。
- 温度、圧力共に温和な条件で使用可能です。
- 大気条件下で保管可能で、高い安定性を有しています。※
- 使用前の前処理が不要です。
- 濾別後の使用済触媒からの貴金属の回収・再利用が可能です。
- 50年を超える技術ノウハウを基盤とした貴金属のコントロールが可能です。 →ミクロンオーダーの粉末における貴金属の担持位置や状態の制御 →活性炭やアルミナなど、担持母体の特性に合わせた触媒設計
- ※一般的な条件下での使用を想定しています。
水素化反応の代表例
- ニトロ基の水素化
- 不飽和結合(アルケン、アルキン)の水素化
- 三重結合の選択的水素化(アルキン→アルケン)
- 芳香環の水素化による脂環の生成
- アルデヒド/ケトンの水素化によるアルコールの生成
その他反応例
- ケトンの還元アミノ化反応
- クロスカップリング反応
- 脱保護反応
貴金属担持量を5wt%に半減しベンジル保護基の脱保護反応が効率的に進行脱ベンジル反応用パラジウム触媒: CHOIS-5D【NEW】
N,O-ベンジル基は水酸基、カルボン酸、アミノ基の保護基として汎用されており、特に高い化学反応制御が求められる医薬品中間体などの有機合成においては、ベンジル基のスムーズな脱保護(脱離)が求められます。N,O-ベンジル基の脱保護は、Pd/C を用いた接触水素化反応を用いますが、パラジウムの含有量の高い触媒を多量で使用する必要があるため、性能面・コスト面で課題がありました。
当社は、本課題解決のため、従来品と比べパラジウム担持量を5wt%に半減しても、高い収率と選択性を実現する脱ベンジル反応用 新触媒「CHOIS-5D (5%Pdカーボン粉末(含水品))」を開発しました。

CHOIS-5D (5%Pdカーボン粉末(含水品))の特徴
- 1) パラジウム量低減:担持パラジウム量を 10wt%から 5wt%に半減しても、触媒活性が向上
- 2) 環境負荷低減:室温など温和な条件下で脱保護反応が可能
- 3) 長期保存:経時変化がなく、長期保存が可能
- 4) 利便性:様々な有機溶媒に使用でき、反応系への Pd 溶出は 1 ppm 以下(検出限界以下)
- 5) 多反応性:脱ベンジル反応に加え、共存するオレフィン、ニトロの水素化も同時に進行可
- 6) 触媒毒耐性:硫黄含有ニトロ化合物の水素化を高効率に進行
水素化反応活性と脱ハロゲン反応の抑制を両立
選択水素化用プラチナカーボン触媒:STAF-1M
還元性官能基(ニトロ基など)とハロゲン基(-Cl、-Brなど)が共存した基質に対して、一般的なパラジウム触媒を用いて水素化反応を行った場合に、ニトロ基の水素化と同時に目的としないハロゲンの脱離が生じ、目的物の収率低下を招いてしまう事があります。
この問題を解決するべく、エヌ・イー ケムキャットでは、プラチナ(Pt)に着目し、選択水素化用Ptカーボン触媒STAF-1Mを開発。本製品では、従来のPtカーボン触媒に比して、脱ハロゲン反応を抑制し、高選択率で目的生成物を得る事が可能です。
STAF-1M (1%Ptカーボン粉末(含水品))の特徴
- 1) 高い選択性:ハロゲン官能基を保持したままC=C, NO₂の選択的な水素化が可能
- 2) 高い再現性と信頼性:スケールアップ時にも安定した性能を維持
- 3) 長寿命:活性低下が緩やかで、貴金属溶出も少ない

温和な条件下で芳香環の水素化を進行
芳香環水素化用ルテニウム触媒:HYAc-5E S-Type
芳香環の水素化反応は、環状飽和炭化水素の合成に有効な手法ですが、一般的には高温・高圧水素条件を要し、反応効率を確保するために多量の触媒が必要とされる場合があります。
そのため、エネルギー負荷やコスト面での課題が伴います。
当社は、芳香環水素化用ルテニウム触媒 HYAc-5E S-Type (5%Ruアルミナ粉末)を開発し、比較的穏和な条件下で、効率良く芳香環の水素化を進行させることが可能となりました。
HYAc-5E S-Type (5%Ruアルミナ粉末)の特徴
- 1) 高い水素化活性:芳香環を効率よく還元し、環状飽和炭化水素を短時間で合成可能
- 2) 比較的温和な反応条件:高温・高圧条件を緩和し、エネルギー負荷を低減可(設備投資額の軽減)
- 3) 長寿命:活性低下が緩やかで、繰り返し使用にも適用可能
