社員紹介 | 水﨑 智照

燃料電池用触媒の研究開発に取り組み
世の中にない新たな触媒を生み出す

研究開発センター化学触媒開発部 つくば化学触媒課 マネージャー
水﨑 智照
Tomoteru Mizusaki
2007年入社 薬学研究科修了

燃料電池用触媒を広く提供し、
地球の環境負荷を低減する

私は薬学部卒業後、大学院修士課程に進学し、貴金属触媒の1つであるパラジウムカーボン粉末触媒を用いた新規有機合成プロセスの構築に取り組みました。特定の官能基のみを選択的に水素化可能な触媒の設計を研究テーマとしており、触媒研究に取り組むやりがいを感じてきました。その想いは、エヌ・イー ケムキャットに入社してからも変わりありません。入社当初はファインケミカル用触媒の開発に従事し、3年目からは燃料電池用触媒の開発も担うこととなりました。現在でも2つのフィールドで世の中にない新たな触媒の開発を続けています。自分が開発に携わったファインケミカル触媒がお客様で採用となり、実際に数百キロスケールで出荷されていく様は非常に達成感がありますね。また、新事業である燃料電池用触媒に関しては、現在使用する白金が非常に高価であるため、実用化にあたっては、その使用量を減らし触媒コストを低減することが必須の課題となっています。我々は「白金コアシェル触媒」をキーコンセプトに開発を進めており、今後の実用化・ビジネス化を成功させたいです。近い将来、当社の触媒を搭載したFCV(燃料電池自動車)が世界中で走行することが夢ですね。

「よく見、よく調べ、よく考える」
徹底的に考えた先に答えがある

既存の触媒を覆す新たな触媒を開発するには、どうすればよいのでしょうか。私が所属するつくば化学触媒課では「よく見、よく調べ、よく考える」という開発ビジョンを掲げています。この言葉にヒントが隠されていると思います。大事な点は、第一に仮説の段階で徹底的に考え抜くこと。第二に1つ1つ仮説を検証していくこと。想定外の結果が出ることは多くありませんが、それでも、時に自分の常識範囲を覆すような結果が現れることがあります。そのたびに、私はワクワクしますね。なぜこのような現象が起きたのだろう。もしかしたら、無意識に思い込んでいただけなのかもしれないと。研究開発は試行錯誤と新たな発見の連続です。だからこそ、一歩立ち止まって「よく見、よく調べ、よく考える」を常に意識しながら取組む姿勢が研究者には必要だと考えています。このビジョンを軸に、今後様々な困難に直面しても自信を持って前に進んでいきたいですね。

エヌ・イー ケムキャットは学ぶチャンスの多い会社で、当社に籍を置きながら、大学院に進学する先輩方もいます。私も入社9年目に大学院社会人博士課程に進学し、3年間にわたって先端研究に取り組みました。一度、社会人として企業開発に身を置いた後に、再び大学院で学び直す機会をいただいたのですから、この経験をいかに当社の研究開発にフィードバックしていくかが、今後の目標となりますね。幸いなことに、当部署はディスカッションが盛んで、若手であっても臆することなく積極的に議論してきます。こうした闊達な風土も活かしながら、大学院で得た学びを仲間と共有していきたいですね。

職歴・キャリア Career

入社

沼津事業所
研究開発センター
沼津化学触媒課に配属

全てが初体験。毎日が勉強の日々。触媒の調製法から分析・評価法など基本的な業務に関し、先輩社員から指導を受ける。
プライベートでは社員寮(当時)に入居していたため、日常生活でも心配事なく、日々を過ごす。

2年目

3年目

昇格
つくば事業所 研究開発センターつくば化学触媒課に異動

当社参画の外部プロジェクト(当時)関連でつくばの開発セクションに異動。沼津→つくばへの引っ越しに加え、これまでと異なる環境に戸惑う。心機一転、気持ちを切り替え、プロジェクト業務を推進。

4年目

5年目

燃料電池触媒開発部隊に参加

これまでのファインケミカル向け触媒の研究開発と並行して、燃料電池触媒向けの開発も担当する。未知の分野ではあるが、良い上司やメンバーにも恵まれ、開発を進める。

6年目

昇格
Spring-8賞(奨励賞)受賞
開発触媒が化学工業日報(一面)に掲載

ファインケミカル触媒の開発成果で「ひょうごSpring-8賞(奨励賞)」を受賞。素直に嬉しかった。受賞会場である兵庫県公館が大変厳かで歴史の深みを感じた点も勉強になった。
開発触媒が化学工業日報(一面)に掲載。小さな成功体験を重ね、モチベーション高く仕事に向き合う。

7年目

多くの顧客企業先でプレゼンテーションを展開

この年は20社以上の顧客企業様を訪問し、プレゼンテーションを実施。先方の研究者の方々からのダイレクトな意見・ニーズがその後の触媒開発に大いに役立つ。

8年目

海外出張

海外展示会(上海)に初参加。
海外ユーザーにおける触媒ニーズなどを学ぶ。
また展示会会場のスケールの大きさに圧倒される。

9年目

10年目

昇格
大学院社会人博士課程入学

管理職に昇格。
自分のバックグラウンドを強みに、開発を引っ張っていけるよう日々奮闘。一方、チームとしてベクトルを揃える難しさと大切さを痛感。まだまだ修行が足りない。
チャンス(と幸運)に恵まれ、筑波大学社会人博士課程に入学。会社業務と並行しながら、大学での研究を開始。再び新しい環境に慣れるまで、四苦八苦。。。

11年目

12年目

大学院社会人博士課程卒業学位取得

予想通り(?)、年末年始の大詰め時期は多忙を極める。業務と並行し、博士論文を執筆。お昼休みは毎日発表練習に費やす。
多忙な日々ではあったが、貴重な経験をさせてもらい、自身の成長を実感。関係者の方々には心から感謝。

13年目

14年目

15年目

現在

ビジョン2030の実現に向け、燃料電池向け触媒の開発とファインケミカル向け触媒の両軸で開発業務を推進中。